自然の香りを放つ新素材、"フレグランスランプ"

ジョルジアナ・ギットが提案するエコロジカルな照明デザイン

自然の香りを放つ新素材を用いた照明オブジェクト、"フレグランスランプ"。そのデザインは、感覚的な体験とエコロジカルな目的を組み合わせたもので、その革新的なアプローチが注目を集めています。

このプロジェクトの一番の特徴は、ラベンダーの花の自然なエッセンスを放つ新素材の開発にあります。アロマセラピーの原理に基づき、保存状態にあるラベンダーの花びらでもその香りを保つことができます。また、この新素材の開発には、より自然で持続可能な素材を作り出すための自然からの成分の探求も含まれています。

このランプは、ラベンダーの種子とリサイクルされたパルプウッドペースト(セルロースベース)を使用して作られています。この組み合わせにより、簡単に形成し、モデル化することが可能で、持続可能な代替手段となります。ラベンダーは、アルバ・ユリア市近郊のルーマニアの畑から取得されています。

この照明オブジェクトは、テクスチャーと香りによる感覚的なデザインとして、消費者に焦点を当てています。ユーザーは、ランプを解凍した状態のままにすることも、ライトがオフの時にラベンダーの水で香りを強めることも選べます。また、ユーザーは自分が好む光源を選ぶことができ、暖かい光を選べば、ランプの香りはより強く感じられます。

このデザインは、ラベンダーの花の香りと深い色、そしてリラクゼーションと幸福感の象徴としてのラベンダーの要素を基にしています。ラベンダーの花びらは、保存状態にあってもその特性を失わず、ランプの形状にラベンダーの水をスプレーすることで香りを強めることができます。この新素材は短時間で水を吸収し、ランプに暖かい光を使用すれば、部屋中にすぐに香りが広がります。

このデザインの最大の課題は、時間を経ても美しく劣化し、強い香りを持つ新素材を作り出す方法を見つけることでした。その結果、アロマセラピーとデザインが融合した「フレグランスランプ」が生まれ、その機能性とともに、自然への接近をもたらす一方で、持続可能なデザイン製品の一部として位置づけられています。

このデザインは、2020年のA'サステイナブルプロダクト、プロジェクト、グリーンデザインアワードでアイアン賞を受賞しました。これは、プロフェッショナルで産業的な要件を満たし、業界のベストプラクティスと適切な技術特性を統合した優れたデザインに対して授与される賞で、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することを評価されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: GEORGIANA GHIT
画像クレジット: Photo credits: Photographer Andrei Dudea 2019 Editorial credits: Georgiana Ghit 2019
プロジェクトチームのメンバー: Georgiana Ghit
プロジェクト名: Fragrance Lamp
プロジェクトのクライアント: GEORGIANA GHIT


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